最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)863 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人鍛治利一、同堀江喜熊、同吉田耕三の上告理由第一点について。
所論の甲第一号証(調停調書)に、被上告人およびDを所論乙家屋の買受人とす
る旨の記載があることは所論のとおりであるが、原審が他の証拠により、Dおよび
被上告人の弟Eが売渡を受けて、右家屋に引移つた事実を認定しても、経験則にも、
また採証の法則にも違背するとはいえない。論旨は結局原審の事実認定を非難する
に帰し採用できない。
同第二点、三点について。
所論第二点は、結局本件賃貸借解約申入につき正当事由があるものとする原判示
を違法と主張するに帰するものと認められる。しかし原判決認定の事実関係によれ
ば、右の原判示を肯認することができる。同第三点は、違憲をいうが、結局原審が
正当事由を判断する基礎とした一事実の認定を非難するにすぎず、違憲の主張と認
めることはできない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 小 林 俊 三
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 高 橋 潔
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